キャリア開発研修

研修のねらい

  1. 雇用環境の変化による自律的なキャリア形成の重要性を理解する
  2.  キャリア開発のための具体的ノウハウを習得する
  3.  目指す未来に向けキャリアデザインを行い、行動に結び付ける

研修概要

従業員のキャリア開発は不必要?

「人材開発」は組織寄りの視点、「キャリア開発」は個人(従業員)寄りの視点のため、組織的にキャリア開発を行う必要性がわからない、個人がキャリア開発に目覚めると、今いる組織へ所属することへのこだわりがなくなってしまう危険性があるのではないか、という声をお聞きします。

キャリア開発には個人の満足、個人の達成感、個人の納得という意味合いが含まれるため、これらは集団秩序を重んじてきた日本的組織の運営上、時に相容れないものとして認識されることがあります。
また、組織主導で行われてきたこれまでの「伝統的な人材開発」は従業員に組織が向かう方向性へ対応したスキルやキャリアを一律的に導く手法だったため、非常に効率がよいものでした。しかし、キャリア開発は個人主導の価値観やビジョンに基づいて行われるため、組織にとっては時間的にも制度的にも負担が大きい、というイメージがあることも要因です。

では組織が従業員のキャリア開発を行う必要性をどのように考えればよいのでしょうか。
企業を取り巻く環境の変化の一つに「多様性」が挙げられます。企業へ求められるものが多様化し、間違いないという答えが存在しない見通しの悪さの中で、多様化するニーズに柔軟に対応するには多様性を内包した従業員の自発性や積極性、またそれによって導かれる成果や結果は必要不可欠です。つまり、多様な個人の成長や自己実現をいかに企業の成果に結びつけられるか、という視点が大切です。
これらの概念はすべて「自律的なキャリア形成」の中に集約されており、組織の目標と従業員のキャリア志向を調整しながら行うキャリア開発は組織の生き残りをかけた「戦略的」な取組みだというわけです。

 

従業員がキャリア形成から目を背ける理由

ただ、近年キャリア開発に積極的な姿勢を見せる組織が増えてきた半面、従業員側がキャリア開発によってもたらされる影響を明確に理解できていない点も問題です。「キャリア」という魅力的ではあるものの、何か漠然としたものにどのように取り組んで行けばよいのか困惑している様子が垣間見えます。
また自分のキャリアは自分で創るという一見自由が保障された魅力的な概念は、自己の内を探求し、自身の望む未来を自己決定するという面倒な任務を背負う責任と引き換えに手に入れられるものです。
その重さから目を背けたくなる従業員が一定数存在することも想像に難くありません。

この研修ではそんな捉えどころがなく、また普段立ち止まって考えることのないキャリアについて明らかにしていきます。個人の中に存在するキャリアに対する心理的アプローチはとても重要なことで、キャリア志向やキャリア形成への姿勢を客観視しながら、個人にとっても組織にとっても共に支え合うことができる「共助」を目指す自律的キャリアの磨き方について考察します。

対象者

  • 業種、職種を問わず、ビジネスパーソン全般
  • 従業員の目標を明確にしたいと考えている企業
  • 従業員に自律的なキャリアを形成して欲しいとお考えの企業

プログラム

<半日コース>

講 義 実 習
(1)キャリアを取り巻く環境
①自律型人材が求められる
②キャリアは自分で作る
③キャリア開発の第一歩は自己理解から
△情報交換
(2)仕事へのスタンスを見直す
①価値観は人それぞれ
②キャリア・アンカーとは
③キャリア・アンカーの活かし方
△キャリア・アンカー診断
(3)さらなる飛躍を目指す自己洞察
①キャリアの軌跡を描く
②内なる声に耳を傾け、客観的に分析する
③強みや価値観を明確にする
△ワーク 『キャリアの軌跡棚卸』
(4)まとめ

<1日コース>

講 義 実 習
(1)キャリアを創造する
①働き方改革から見えるもの
②キャリアを切り拓く重要性
③ワークエンゲージメントと感情
△ディスカッション
(2)仕事へのスタンスは自己理解から
①キャリア・アンカーとは
②価値観は人それぞれ
③価値観から模索する仕事へのアンカー
△ワーク『キャリア・アンカー診断』
(3)仕事への取組み姿勢を強化する
①人間が持つ『意味への意思』
②転機とチャンスを待つ姿勢
③偶然を活用する5つの力
△ワーク『キャリアの軌跡』
(4)さらなる飛躍を目指して意識したい
3つのポイントⅠ
①強みを活かすことができる幸せ
②オンリーワンを発見しよう
③仕事の中に強みを取り入れる
△ワーク 『エンパワーメントクエスト』
(5)さらなる飛躍を目指して意識したい
3つのポイントⅡ
①期待される役割を考える
②環境の変化を予測する
③期待に応えるための場づくり
△ワーク 『視点操作』
(6)さらなる飛躍を目指して意識したい
3つのポイントⅢ
①モデルから望みを抽出する
②ビジョンの確立とメンタルブロック
③実現のためのプランを考える
△ワーク 『リスト作成』
(7)強い意志を持って未来を切り開く
①ビジョンは「語る」ことで強化される
②チャンスは動いて待つ
△分析、まとめ

※その他、若手、女性、シニアなど対象者に応じたキャリア開発プログラムもございます

担当者の声

若手社員が自分の役割を主体的に認識できていなくて、どのように自覚を持たせればいいのか困っていました。キャリア開発研修ではこれまでの仕事の振り返りをする機会となり、自分のキャリアを磨くとはどのような意味を持つのか理解してもらえたように思います。期待されている役割や使命を再確認するよい機会にもなり、自分のキャリアを描くことはモチベーションアップにつながるのだと納得できました。普段の業務の中では自分の直す点を明確に考えることがありません。ワークを通して自分を見つめ直し、一歩踏み出すための行動を考えられたことは今後の社員のキャリア形成の助けになると思います。

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費用

半日 10万円~
(研修内容、開催場所、受講者数、講師等によって変動します)

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